海外でハプニング!パスポートを忘れて野宿しかけた話①

海外失敗談

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今回は子育てとは離れて、私の海外在住時の大失敗のお話です。

ことの始まり

私がドイツで働いていた際、たまにヨーロッパ内で出張があった。

ヨーロッパは小さな国がたくさんあるので、1〜2時間もあれば、どこへでも行けてしまう。特にドイツは陸で9カ国に接していて、ヨーロッパの中心と言っても過言ではないので、飛行機でも、電車でも、車でも行ける場所が本当にたくさんある。

この時は上司と一緒にチェコのプラハにある取引先企業を訪問する予定だった。私が住んでいたドイツの都市からプラハまでは飛行機で1時間しかかからないので日帰りの出張。午前中のフライトでプラハに行き、取引先を訪問、夕方に現地を出て帰る。それだけのはずだった。

寒い2月の朝だった。朝の便だったので、会社には寄らず、空港へ直行することにしていた。私はこの時、ドイツで働いて3年以上が経っていて出張にも慣れていたし、私の住んでいたアパートから空港までは電車で割とスムーズに行くことができたので、何度も行ったことのある空港には、どちらかと言えばギリギリ(でも空港でコーヒーとクロワッサンは買えるかも、くらいの時間。ドイツ在住時、家で朝ごはんを食べずに、会社でコーヒーとビスケットみたいにする事が多かった。)で到着した。上司とは搭乗ゲートで会う約束をしていた。

ドイツもチェコもシェンゲン条約に加盟している国なので、空港での出入国はない。国内線に乗るのとほとんど同じ感覚で海外に行けちゃうのだ。チケットはスマホに入っている電子チケットだし、預ける荷物もないし、空港では荷物と乗客のセキュリティ検査のみを通過すれば、搭乗ゲートまで行ける。

セキュリティもそれほど混んでおらず、スムーズに通過し、後は上司の到着を待つだけだ。と思いながら、ゲートを確認した。その時、私は重大な事に気付いた!

家にパスポート忘れた!

先述の通り、空港ではカウンターでのチェックインも出国もない。だからここまで気が付かなかったのだ。シェンゲン条約で出入国がないとはいえ、パスポートが絶対に必要ないかと言えば、そうとは限らなくて、搭乗する際の安全確認のためのIDチェックで見せることも多い。現地の方はマイナンバーカード的なIDカードでOKなのだが、私は外国人なのでパスポートになる。

私は時計を確認した。タクシーで往復して取りに帰っても、もう絶対に間に合わない。プラハ行きフライトを一本遅らせると、今度はアポイントに間に合わない。幸い上司も行く予定なので、仮に私が急病で(という事にして)行けなくても何とかなるだろう。でも今回の商談内容は私しかちゃんと把握はできていない。だから上司への引き継ぎが必要になる。

でも私はこれまで欧州内で何度も旅行したり、出張をしたりしていたので知っていた。この搭乗前のIDチェックは絶対にあるとは限らない。ある時もあるし、ないときもある。特にドイツ発の欧州間フライトでは何故かないことが多かった。私はこの時、本来なら絶対にいけない事なのだろうが、IDチェックがないならパスポートなしでもチェコに行けちゃうんじゃね?と、無謀ながらも考えた。仕事に穴をあけるのは何としても避けたかった。

その時、上司が搭乗ゲートに到着した。彼は私以上にギリギリだった。でもちゃんとパスポートを持っている。

急いでパスポートがない事、IDチェックがないなら、このまま行ってしまおうと思っている事を伝えた。上司も何とかなるだろうと思ったみたいだった。何かあっても私の自己責任だし、彼としても取引先が大切だ。でももしチェックがあった時のためにと、10分くらいで急いで商談内容の引継ぎは行った。

搭乗開始のアナウンスがあり、搭乗ゲートに人が並びだす。ドキドキしながら確認すると、何とIDチェックをしていないではないか!

やった!出張行ける!とこの時は素直に喜んだ。この後、とんでもない事になるとも知らず。

プラハにて

無事に飛行機に乗り込み、いざプラハへ。

プラハに到着してからも、もちろん入国審査はない。取引先へタクシーで向かい、商談は無事に終了。そしてまた空港に戻ってきた。プラハ空港でも出国はないし、なんだ、パスポートなくても大丈夫じゃんって余裕をかましていた。

そしてドイツへ戻る便の搭乗が開始になった。するとなんとIDチェックをやっているではないか!!

どうしよう。。。でも正直に話すしかない。。。

航空券は往復で航空券は予約をしていてチケットを取っていて、行きも帰りも同じ航空会社を利用する。私はチェックインカウンターにいた女性スタッフの方に、話しかけた。

私

実はパスポートをドイツの自宅に忘れたままチェコに来てしまった。でも問題なくチェコまで来れたし、行きはパスポートチェックなかったよ。

何なら、行きにパスポートチェックをしていないあなたたち航空会社の責任よ!と、海外でしか発揮しない強気な態度で話してみた。

女性スタッフ
女性スタッフ

航空会社のセキュリティ上の観点から、IDチェックをしていなければ搭乗させることはできないの。

私

でも私のパスポートはドイツにあるのよ。どうすればいいって言うの。

財布に入っていたドイツで発行された写真付きの保険証とパスポートのコピーを見せた。

女性スタッフ
女性スタッフ

航空会社ではどうすることもできないわ。領事館に問い合わせるか、もしかしたら長距離バスや電車ならIDチェックなしでドイツに行けるかもしれないわよ。

可哀想に思ったのか、信憑性があるのかないのか分からないようなアドバイスまでしてくれた。

搭乗時間が迫っていたので、上司には飛行機で帰ってもらい、私はスマホからチェコにある日本領事館に問い合わせてみることにした。

領事館はすでに時間外になっており、緊急連絡担当の方に繋がった形だ。領事館の方曰く、領事館はパスポートを紛失した方のための一時渡航証なら発行できるけど、それは日本に帰国するためのもので、他国に渡ることはできないということ。を説明された。それをするとすれば翌日に領事館に行って手続きをしなければならない。

日本に帰っていたら、ドイツに戻るまで往復何日もかかる上、パスポートの再発行にも1週間はかかることになる。何日も仕事を休まなければならない上、そもそも私はパスポートを忘れてきただけで、失くしてはいないから、日本に帰るくらいならドイツにいる友だちに頼んでパスポートを送ってもらうか、持ってきてもらうかした方が早いし、お金もかからない。(実は先に帰った上司も最悪の場合、パスポート取りに行って、車出してあげようかと言ってくれた。丸一日あれば往復はできなくもない距離だ。)でも、私のしたミスで人に迷惑かけたくないし、まずは他の方法を探ってみようと思った。

次回へ続きます。

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